北海道の秋サケ「価格が下がる要因は見当たらない」水揚げ量昨年比47%減 過去10年で最低
2025年10月 7日 14:33 掲載

北海道内の今季の秋サケの水揚げ量は、9月末までで前年比47.7%減の317万1990匹と、過去10年で最低となったことがわかりました。主力となる「4年魚」の減少が要因とみられています。
6日に発表された道のまとめによる地区別の水揚げ量は、以下の通りです。
▼オホーツク218万4803匹(昨年比49.3%)
▼根室17万590匹(昨年比25.1%)
▼えりも以東(十勝・釧路)28万9981匹(昨年比71.5%)
▼えりも以西(日高)19万3108匹(昨年比395.9.%)
▼日本海33万3508匹(昨年比67.9%)
サケは、日本の川で生まれ海に出て、沖合で3年ほど過ごし再び日本に戻ってきます。
道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場は、2022年の初夏に沿岸の海水温が例年に比べ早く上昇した影響で、当時の稚魚(今の4年魚)が十分に成長できないまま沖合に移動したため個体が小さく、外敵に襲われるなどして数を減らしたことが低調の一因と見ています。
担当者は「今は漁獲のピークの後半。現段階で当初の来遊予測を下回っている。今後も大きく盛り返す見通しはないため、非常に厳しい状況は続く。スーパーなどで販売されるサケの切り身、筋子共に価格が下がる要因は見当たらない。」
とコメントしています。