北海道・知床沖の観光船沈没事故から3年半 来月12日にも運航会社社長の初公判 家族の想いは
2025年10月20日 16:13 掲載
2022年の知床沖の観光船沈没事故で起訴された運航会社社長桂田精一被告の裁判が早ければ来月12日にも始まります。
裁判に参加する家族の想いとは。
事故からまもなく3年半。
来月にも始まるとされる桂田被告の初公判に向けて、19日、全国から乗客家族が札幌に集まりました。
■小柳宝大さんの父親「やっといよいよ始まるのかという。
そういう気持ちがまず一番ですね」
小柳宝大さん。
当時、駐在先のカンボジアから一時帰国中に知床を訪れた際、観光船「KAZU I」が沈没する事故に巻き込まれ、今も行方不明のままとなっています。
事故を巡っては、運航会社「知床遊覧船」の社長桂田被告が業務上過失致死の罪で起訴されています。
運航管理者でもある桂田被告が、悪天候が予想される中、船長に運航の中止を指示しなかったことにより、船が沈没し乗客乗員を死亡させたとされています。
複数の関係者によりますと、桂田被告の初公判は来月12日に行われる見通しで、争点の一つとなっているのは、桂田被告の出航を巡る判断です。
■知床遊覧船社長 桂田精一被告「ウトロでは風と波も強くなかったので、海が荒れるようであれば引き返す条件付き運航であることを豊田船長と打ち合わせ、当時の出航を決定しました」
しかし当時、強風・波浪注意報が発表されていました。
こうした中での出航を誰が判断したのかについては
■知床遊覧船社長 桂田精一被告「(社長にとっては行けるかいけないかの判断は豊田船長に任せていた?)基本的に船の、どの会社も最終的には船長判断です。」
19日、乗客家族らは札幌入りし、検察による説明会に参加。
桂田被告の刑事裁判についてスケジュールなどの説明を受けたといいます。
■小柳宝大さんの父親「(桂田被告は)いろいろ弁解をしておりますけど、何としてでも、これは罪は罪で認めてもらう。人命をやっぱり尊重、これをやっぱり第一に考えていなかったから、こういう結果を招いたんじゃなかろうかと、それについてはどういう考えを持っているかというのを聞きたいですね。ずさんすぎます」