根室市で水不足 少雨続きダム貯水量50%台で節水呼びかけ サンマ豊漁に水差す形に
2025年10月21日 17:54 掲載
根室市が水不足です。平年に比べて雨が極端に少なく、ダムの貯水量も半分ほどに減っていることから市が住民に節水を呼びかける事態になっています。
■高橋海斗記者:
「ダムの水位が非常に低くなっています。脇のほうはふだんは水がかぶって見えない場所も、現在は土がむき出しになっています。」
根室市民の9割の水を賄う「牧の内ダム」。例年この時季は満水に近い貯水量がありますが、きのう時点の貯水率は54.8%。ダムの上流にある湖、オンネ沼の貯水率も6割を下回っています。
■根室市上下水道施設課・井家新課長:
「現在も少雨の状況が続いているっていうことで、渇水となった原因であります。」
根室市では今年7月から9月までの3カ月間の降水量が平年を下回り、およそ45%にとどまりました。
■根室市上下水道施設課・井家新課長:
「お風呂の残りを洗濯洗いなどに再利用するとか、具体的な内容としてお願いしているところです。」
牧の内ダムの貯水量はおよそ100日分あるものの、今後、深刻な水不足になる恐れがあることから、市はこのダムを水源としているおよそ1万世帯に対し節水を呼びかけています。
■根室市民:
「え、いまはじめて聞きました。雨が(あまり)降らなかったかったですね今年は困りますね、困ります。」
「できるだけ水を出しっぱなしにしないとか、水を大事にするようにしています。」
こうしたなか先月、このダムを水源とする地域の水道供給量が去年よりもおよそ5%増えました。水を使わなければいけない、その理由とは・・・
今シーズン豊漁のサンマです。根室で水揚げされたサンマは先月末時点で、去年の同じ時期に比べおよそ1.8倍に。このサンマの洗浄や、鮮度を保つ氷作りに必要な水の量が増えているのです。大量に氷を使う根室市内の鮮魚店も、水不足に危機感を感じているといいます。
■茂勝 佐藤英樹店長:
「ここに全部、氷を敷いていてるので、水がなくなったらちょっと困りますよ。」
豊漁に沸く根室市民を困惑させる水不足。気象庁によりますと、来月、北海道の太平洋沿岸では平年並みの雨となる見込みです。恵みの雨は降るのでしょうか。