ニセコ地域最大級リゾート、工事一時中断から再開へ 中国国営企業が新たに参入 住民説明会では不安の声も
2025年10月28日 17:49 掲載
北海道・倶知安町で計画されている東京ドーム9個分というニセコ地域最大規模の複合リゾート。中国の国営企業が新たに参入し、一時中断していた工事が再開されました。
シンガポールに拠点を置き、高級リゾートホテルなどを手掛ける「カペラ・ホテルズ&リゾーツ」。世界各地で富裕層をターゲットとしたリゾート開発を行っています。
そのカペラが道内に初進出する計画がニセコエリアで進んでいます。
廣瀬美羽記者)
「倶知安町中心部から道道を車で10分ほど走ると予定地があります。手前には途中まで建設された橋があり、奥の方ではショベルカーで作業が行われています」
倶知安町で計画されているニセコ地域最大規模の複合リゾート「ニセコ花園ヴィレッジ」。カペラのホテルやコンドミニアム、ヴィラなどが建設される予定で、その面積はおよそ42・5ヘクタール、東京ドーム9個分にあたります。開業は2030年代前半の予定です。
ニセコ地区でカペラの進出計画が持ち上がったのは実はこれが初めてではありません。
広瀬久美子記者)
「この塀の向こうでは外国資本によるリゾート開発の計画が進んでいます。こうした計画がニセコの国際的な認知度を高めているといえます」
ニセコ町のニセコアンヌプリに隣接する地区に完成予定だった「カペラ・ニセコ」。ホテルやコンドミニアムなどを備える高級リゾートで当初2012年完成とされましたが、計画は2010年ごろに中断してしまいました。
今回新たに倶知安町旭地区で計画されている、カペラのホテルなどを含む複合リゾート。もともと札幌のゼネコンが造成工事を担当していましたが、契約条件が合わず今年に入り撤退しました。工事は一時中断していましたが、ようやく先月、再開しました。
新たに造成工事を担当するのは中国企業の日本法人。日本でも、本州でメガソーラー建設などの実績があるといいます。
この企業の親会社は中国国営企業の「中国能源建設」。発電所などのインフラ建設を主な業務としていて、世界140以上の国と地域でビジネスを展開しています。
廣瀬美羽記者)
「午後2時になりました。これから事業者による住民説明会が始まります」
今月23日、中国企業による住民向けの説明会が倶知安町で開かれました。
造成工事は冬の中断期間を挟み来年8月まで行われる予定で、1日最大20台の大型トラックが倶知安町内中心部を通って土を運搬するということです。参加した住民からは不安の声も聞かれました。
参加者)
「もう反対できるとかそういう段階でもなく着々と進んでるなという感じと、土がどこから来るものなのか心配なんですという話をしたら、『ニセコの会社さんから土を買うので地元の業者さんですよ』というような感じで心配ないですよというのと、自分たちもちゃんと盛り土に適した土かチェックするので問題ないですよという話を伺いました。工事自体に関する不安はないようにしてくださるんだなというのは感じました」
ニセコ地区に誕生する新たなリゾート。中国企業によりますと、担当するのは造成工事のみでホテルなどの建設工事については担当企業がまだ決まっていないということです。























