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「消えゆくもの、引き継がれるもの」ー俳優・斎藤歩さんが闘病の末に挑んだ最後の映画「LaKura-追憶-」

北海道の演劇界をけん引し、今年6月がんで亡くなった俳優の斎藤歩さん。斎藤さんが最後に出演した映画が、あすから上映されます。その舞台となったのは、札幌に実際にあったカフェでした。

「よーい、はいっ」

今年2月、店内では映画の撮影が行われていました。

札幌市中央区のカフェ「Lakura」。1919年に建てられた質蔵を改装したこのカフェは、札幌の演劇関係者など多くの文化人に愛されてきました。しかし、老朽化のため解体が決定。その姿を記録に残そうと撮影されたのが「Lakura-追憶-」です。

映画は18分の短編。カフェの店主と店を訪れた若い女性とのやり取りを中心に描かれます。

斎藤歩さん)
「Lakura」の常連客だったという俳優の斎藤歩さん。交流のあった監督からの誘いということもあり、がんの闘病を続けながら店主役を演じました。
「消えゆくものがテーマになっていて、引き継がれるものというのもある。相手役がうちの劇団のすごく若い人なので、そういう人たちに何か引き継げるのかなと思いながら来ました」。
撮影から4カ月後、闘病の末、息を引き取った斎藤さん。これが最後の映画出演となりました。

先月、札幌で開かれた完成披露試写会。「Lakura」や斎藤さんにゆかりのある人たちが訪れ、思いを馳せました。

「普段行っているときとは違うLakuraの雰囲気が感じられて、とてもきれいな映画でとても素敵でした」。
「短いからいいね。短い作品であれだけ演技ができるんだから、役者としても、しっかり仕事した人だと思う」。

映画の撮影後、5月に解体された「Lakura」。店主の鳥居はゆきさんも上映の日を待ち望んでいました。

Lakura店主・鳥居はゆきさん)
「歩さんが最後にLakuraのために何かしたいからと思ってくれていたので、体が大変だったと思うんですけど、本当に頑張ってくれたなと感謝しています」。

藤嘉行監督)
「Lakuraに一度でも行った方は懐かしくいろんなことを感じるだろうし、斎藤歩さんとお付き合いのあった人は斎藤歩さんのことを思い出すだろうし、そういう意味でたくさんの人に見てもらえたらいいな」。

斎藤さん最後の出演映画となった「Lakura-追憶-」。あすとあさって、札幌市中央区のシアターZOOで上映会が行われます。

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