now onair

NEXT

足に障がい抱えながら懸命に生きた2頭のアムールトラ「タイガとココア」その生涯まとめた本が復刊

釧路市動物園で、足に障がいを抱えながら懸命に生きたアムールトラのタイガとココア。その生涯をまとめた本が、ファンからの熱い要望で、復刊されました。

21日あさ、釧路市動物園の売店に並べられた本。表紙にはピッタリと寄り添う2頭のアムールトラの姿が。

2008年、釧路市動物園で誕生したオスのタイガとメスのココア。生まれた直後は仮死状態で、飼育員らの手の中で息を吹き返しました。当時園長だった山口良雄さんは、いまでもその時の手の感触を覚えていると話します。

釧路市動物園 元園長 山口 良雄さん)
「手の中でぴくっと動いた。まだ死んでいない。生きるかもしれないって。マッサージしている間に自発呼吸して温かくなった。これが我々の第一声ですよ、やった。やったって」。

生き延びた2頭ですが、足には生まれつき障がいがありました。動物園は国内で初めて障がいを持つアムールトラの人工保育を始めたのです。

試行錯誤しながらすくすく育っていったタイガとココア。2009年にはバリアフリーの新しい動物舎が完成し、一般公開にはおよそ600人が詰めかけました。

来園者)
「かわいかった」、「テレビで見たより大きかった」。

釧路市動物園 園長(当時) 山口 良雄さん)
「これだけのお客様が来たのでほっとしたのと、うれしいのと。これからスタートとそういう気持ちですね」。

しかし、その年、エサをのどに詰まらせ、オスのタイガは天国へ。残されたココアが懸命に生きる姿は、たくさんの人に元気を与えてきました。そして、今年6月、老衰のため17年の生涯を終えました。

高橋海斗記者)
「タイガとココアの一生を描いたこちらの本。一度は絶版となったんですが、全国のファンからの声を受けて再び販売されることになりました」。

本を購入した人)
「うれしいですとっても」、「亡くなったココアのファンだったので、懐かしみながら見たいです」。

2009年に発売され、絶版となっていた本。ココアの死を受け、出版社に復刊を望むメールが100件以上寄せられたため、今回、晩年のココアの姿を加筆して出版することに決めました。

「新版 タイガとココア」の著者 朝日新聞 林るみ 記者)
「しっかり生きたし、それに対して釧路市動物園の方々がもうずっと寄り添っていらっしゃった。その様子はやっぱりちゃんと書き留めなければという風に思いました」。

釧路市動物園 元園長 山口 良雄さん)
「私たちが1番伝えたかった生き物の命っていうかね、本当に最後までココアがね、見事に体現してくれた感じがします。すべての方に読んでいただきたいと思います」。

合わせて読みたい

HokkaidoNEWS24
イチオシ!動画ポスト
HTB天気予報士
2025参院選
奇跡の子
テレメンタリー2024 知床沖観光船事故 2年後の影響 全国アンケート調査
NEWS onチャンネル
HTB NEWS LINE公式アカウント
みんなで防災!HTBポータルサイト

その他のニュース

一覧の続きを表示
htb