北海道「ドカ雪」の冬到来か?観測史上1位の大雪をもたらした「暖水渦」が今も襟裳岬の南東海上に
2025年12月 5日 16:00 掲載
一気に雪景色となった道内。ホームセンターでは除雪用品の売り上げが急増しています。一方で専門家は今シーズンも道内はドカ雪に見舞われる可能性があると指摘しています。
札幌市豊平区を走る車。右から軽乗用車が出てきました。次の瞬間…電柱に衝突。当時、路面はアイスバーン状態でした。
運転手の男性)
「ブレーキかけても全然止まらない状態でした。夏場であれば止まれたがあの路面状況だったら無理」。
この事故で、助手席に乗っていた運転手の男性の中学生の娘が腕や脇腹の痛みを訴える軽いけがをしました。
今週に入り一気に冬景色となった道内。札幌市内のホームセンターでは雪が降ってから除雪用品の売り上げが伸びているといいます。
裏 葵記者)
「店の前では様々な雪かき用品を手にとり選ぶ用品の姿が見られます」。
特に売れているのが柄がS字に曲がったスコップ。
ジョイフル・エーケー屯田店 池守克之さん)
「近年ですと、やっぱり重たい雪が多くなってきてるっていうとこで、雪を投げる際に腰に負担がかからないような構造になっておりますね」。
さらに、去年より1・5倍以上売れているのがこの雪つかずスプレー。
ジョイフル・エーケー屯田店 池守克之さん)
「こちらをスコップ、もしくはスノーダンプに吹きかけておくことで雪が離れやすくなるので、塊になって投げづらくなるとか積む量が減るっていうことが抑えられる」。
また、家のまわりの雪や氷をとかす融雪剤も人気だといいます。
ジョイフル・エーケー屯田店 池守克之さん)
「やっぱり雪が降った後に気温が上がって、ちょっと1度解けてしまったっていう時にはやっぱり再凍結っていう、その後の予防にっていう形で備えられる方も多い」。
一方、この冬も発生の可能性があるとされるのが「ドカ雪」です。今年2月、十勝地方では短時間で大雪が降り、帯広では12時間の降雪量が観測史上1位となる120センチを記録しました。
気象に詳しい専門家は…
立正大学 平田英隆准教授)
「大雪が発生した時には十勝沖の海上に暖かい海水温を伴う暖水渦という海の渦が存在していました。その暖水渦から大気中に水蒸気がいっぱい蒸発して帯広で大雪が降ったということが研究からわかってきました」。
今年2月の大雪の原因になったという「暖水渦」。その「暖水渦」が今も襟裳岬の南東海上に存在しているといいます。
立正大学 平田英隆准教授)
「平年と比較すると約3℃ぐらい水温が高い状況になっている。(温暖化などで)気温が高いと雪がとけるので、積雪量自体は全体的に見ると減る傾向にあるんですが、1度に降る雪の量が大気中の水蒸気の増加によって多くなる傾向があるので、いわゆるドカ雪と呼ばれるような、短時間で降雪量がどっと増えるようなことはことは多くなる傾向にある」。



























