次々起こる不正アクセスと個人情報流出 道内の企業や自治体でも… 専門家に聞く「個人にできる対策」
2026年10月22日 19:39 掲載
外部からの不正アクセスによる個人情報の流出が、全国の企業で相次いでいます。道内の自治体にも影響が出ています。一体、何が起きているのでしょうか。
全国で後を絶たない個人情報の流出。9月以降、企業を狙った不正アクセスが急増しています。一体、なぜなのか。専門家は「AIの発達が一因」と指摘します。
立命館大学情報理工学部・上原哲太郎教授「AIに『ここやっといてね』って言ってポチッと狙いだけ定めて、あとは結果を待つみたいな仕組みでも攻撃できるようになってしまった」
不正アクセスの魔の手は、道内の自治体にも。地域の安全を守るシステムに何が起きたのか。そして、私たちにできる対策は?
連日相次ぐ不正アクセスによる情報流出。影響は道内の自治体にも及んでいます。
旭川市防災課・村田航課長補佐「本市が利用する防災情報配信サービス『SpeeCAN RAIDEN』の利用者のFAX番号、またはメールアドレス140件が漏えいした可能性を確認した」
「SpeeCAN RAIDEN」は、防災・気象情報や自治体からの情報を住民や職員に一斉配信できるサービスで、旭川市は防災メールや屋外放送などに活用しています。
このシステムを手がける大阪のIT関連会社「アルカディア」は今月13日、不正アクセスにより利用者の電話番号やメールアドレスなどが漏えいした可能性があると発表しました。いまもシステムの一部が停止したままです。
これにより、函館市で1万1800人以上の個人情報が流出した可能性があるなど、このシステムを導入している道内の多くの自治体に影響が出ています。
旭川市では…。
旭川市防災課・村田課長補佐「システムの停止に伴って、一部の屋外スピーカーからの情報伝達ができなくなった。そのほかの伝達手段についてはシステムを使用しないで職員の手動により伝達する体制としている」
専門家は、システムの脆弱性を見逃した事業者だけでなく、システムを採用した自治体側の責任も指摘します。
立命館大学・上原教授「本当は自社でもう少し検査をしてリリースしなくてはいけなかった。それが見過ごされて攻撃者に見破られ、中に入られてデータを抜かれた。住民として自分の住んでいる自治体に情報を預けているという意識のはずだから、どのようなセキュリティレベルでやってもらうかは各自治体が決める話」
これに対し、旭川市は。
旭川市防災課・村田課長補佐「システム導入前には情報政策担当課のチェック・承認を受けたうえで整備をしています。限られた人員・予算の中で効率的に市民サービスの向上を図るため、外部システムを有効活用することも本市として必要だと考えている」
さらに最近はAIの発達で、セキュリティの低いシステムが無差別に攻撃される傾向があるといいます。
では、私たち個人にできる対策はあるのでしょうか。
立命館大学・上原教授「迷惑メールが来るようになったり、変な電話が来る恐れはある。ただそれは漏えいがあってもなくても残念ながらやってくること。不安な気持ちにつけ込んだ詐欺がやってくることを注意した方がいい」
立命館大学の上原教授によりますと…
・年々、不正アクセスや情報漏えいが増加する中
先月、スマホアプリの情報を狙う攻撃がパターン化し急増
・今月、アプリに加えセキュリティ対策が手薄なWEBサービスへ攻撃が拡大
原因としては
・AIによる自動化が進み攻撃者が指示を出すだけで
目的や内容を問わず弱い部分を無差別に攻撃
・自治体の予算は限られる。専門知識も不足しがちで
外部の安価なシステムに頼らざるを得ない事情も。
私たちにできる対策はあるのでしょうか。
・上原先生によりますといま最も注意すべきは「フィッシング詐欺」
・情報漏えいの不安につけ込む二次被害が危険
・自治体や企業を名乗り情報漏えいに対する
賠償金を支払うなどといったメールが届き、
キャッシュカードなどの情報を取られるケースも。
これからできる対策は
・パスワードを使い回さない
漏えいしたIDやパスワードを使い回していると見込んで
別のサイトにログインされる場合も
・いちいち覚えられない…
ブラウザの記憶機能を活用
複雑なパスワードはブラウザや専用アプリに管理を任せる
紙にメモしてもいい
・二段階認証を徹底
SMSなどに届くワンタイムパスワードを活用して
ログインに二重の壁を
・ 指紋や顔など「生体認証」を積極的に利用
大事な個人情報を守るため、
自分でできることを徹底しましょう。


















