故郷を追われ81年… 飛行機から見えた国後島に89歳元島民が孫たちと黙祷「いつまで元気でいられるか…」
2026年11月 4日 16:22 掲載
北方墓参などの再開見通しが立たない中、北方領土の元島民らが飛行機から島々を望む「上空慰霊」が6年ぶりに行われました。空からふるさとを見た元島民の思いとは。
ふるさとを追われて81年。立ち入ることすらできないふるさとの島々を空から望む上空慰霊に、北方領土の元島民やその後継者など34人が参加しました。
国後島出身の西舘トミエさん(89)は、孫とひ孫2人とともに4人で参加しました。
西舘さん「逃げなきゃいけないんだ、殺されるんだ、逃げなきゃいけないんだ。なんせ(旧ソ連軍の兵隊が)来れば殺されるって、それしか頭になかった」
1945年8月の終戦直後、旧ソ連軍によって国後島は占領され、当時およそ7400人いた島民はふるさとを追われました。
西舘さんが最後に島を訪れたのは28年前。ひ孫で元島民四世にあたる近藤妃香さん(20)は、島での話を幼いころからよく聞いていました。
近藤さん「教科書とか資料集だけだと実感がわきづらいけど、ひいおばあちゃんが写真に残っていたり、話を聞いたりすると、本当にあった出来事なんだと実感します」
話を聞いた体験をきっかけに、妃香さんは高校時代に北方領土研究会に所属し、返還運動の取り組みとして地域のラジオ番組に出演。妹の姫愛香さん(14)も弁論大会に出場するなど、北方領土の早期返還に向け活動しています。
4人で参加した初めての上空慰霊。雲の奥に見えたふるさとの姿を目に焼き付けます。
西舘さん「懐かしいなと思った。この旅に来られて本当にありがたい」
28年ぶりとなる島々の景色。西舘さんが望むのは、もう一度、故郷の地を自らの足で踏むことです。
西舘さん「いつまで元気でいられるか分からないけれど、元気だったらまた今度島に行ってみたい」


















