北海道内75%のクリニックで後継ぎの医師が不在 札幌市手稲区で開業20年の小児科クリニックは…
2026年11月 5日 19:02 掲載
道内にあるクリニックの75パーセントが、「後継者不在」という課題を抱えています。札幌で20年間クリニックを営んできた医師は、第三者にバトンを繋ぐ決断をしました。
「わたなべ小児科・アレルギー科クリニック」の渡辺徹院長、77歳。
2006年に札幌市手稲区でクリニックを開業し、地域の医療を支えてきました。しかし開業から20年となる今年、引退すると決めました。
渡辺院長「いろんな面で、昔できたことができなくなってくる自覚がある。あまり患者さんに迷惑がかからないうちに、若い人に継いでいただくのが一番だと考えていました」
後継者探しは5年ほど前から始めましたが、難航。実は、道内のクリニックの75%が後継者不在という悩みを抱えています。
その理由について、病院の事業承継などを手がける会社の担当者は…。
エムスリー・医院継承グループゼネラルマネージャー村田耕平さん「クリニックの収益は、周辺人口に大きな影響を受けます。自分が継いでも、周辺の人口動態を考えると患者さんを維持して収益を上げていくのが難しいと考える方が多いのではないか」
経営の不安を抱えながらも、渡辺院長の後継者に名乗りを上げたのが、平川賢史医師(47)でした。
平川医師「札幌市内の小児科がどんどん減っているのと高齢化が進んでいて、休日当番とかがうまく回らない。どうしても土日とかに子どもたちが行く場がないというところも実情として出てきていたので、そこを何とかしたい」
新規開業に比べ、費用面でメリットも。
平川医師「心電図の機械などを全部そのまま譲っていただいています。患者さんの背景とかを全部知っているスタッフが残ってくださるのはすごくありがたい」
エムスリーに寄せられた承継開業に関する相談は、去年およそ4000件。4年前と比べ、15倍近くに増えています。
渡辺医師「私は非常にラッキーだったと思います。信頼できる小児科の先生が引き継いでくれることになったので、非常に安心していますし、良かったと思っています」
渡辺院長の最後の診察日。
渡辺院長「次の先生が診てくれるので、安心して受診してください」
受診した子どもから手紙が贈られました。
子ども「すごく優しくて、ちゃんとみてくれる先生でした」
母親「先生にみてもらうと安心できる。大丈夫だと言われるのが一番安心できて、すごく寂しいです」
院長は変わりますが、地域医療のあかりは変わらずともり続けます。
渡辺院長「これで安心して休むことができます」
平川院長の初日。朝から多くの子どもたちが受診していました。
子ども「大丈夫だった」
母親「親切にいろいろ説明していただいた。今後もお世話になると思うので、とても安心しました」
平川医師「子どもたちは病院が怖い、お医者さんが怖いということが多いと思う。体の調子が悪いな、気持ちが悪いなという時、苦しいなという時、ひげの先生のところに行きたいなと思ってもらえるような医者になりたい」


















