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「昭和」なレポートも…今年で75回目のさっぽろ雪まつり 秘蔵映像とともに歴史を振り返る

HTBに眠る映像から様々な歴史を紐解くニュースアーカイバー。
毎年およそ200万人が訪れる一大イベント、さっぽろ雪まつり。
時代を彩ってきた雪像とともに振り返ります。

(1976年)
■レポーター:
「さっぽろ雪まつりのメイン会場、大通り公園です。今年は大小合わせて300近くの雪像や氷像が登場します。」

今年で75回目を迎える「さっぽろ雪まつり」例年、200万人以上が訪れ実行委員会が発表する各年の来場者数を合わせると1億3000万人を超える世界に誇る大イベントです。

(1981年)
■添乗員:
Qどうですか札幌は
「あんまり寒くないですね。あったかいでしょ。」
■キャラクターと来場者:
「ここ(着ぐるみの中に)に人いるんだよ」
「あらー本当だどうもありがとう。」
■キャラクターの中の人:
Q1日中ここにいるんですか?
「ええそうです。午後5時くらいまでいます。」

(1988年)
■レポーター:
「5丁目の雪像は3匹の子豚です。」
(カメラが左右に振られる)
え、私がいるから4匹の子豚?」
(カメラが縦にふらられる)

…そんな「さっぽろ雪まつり」のルーツは小樽の北手宮小学校の雪まつり、これを見て「札幌でもやりたい!」と市の担当者が思い立ったのがきっかけだったそうです。…とはいっても1950年の第1回では雪像はわずか6つ。
当時は中学生や高校生が作り上げたものでした。
学生たちが作り続けて5年、存続の危機が訪れます。
その理由は「受験戦争の激化」…だったそうです。
その危機を救ったのが自衛隊でした。
初参加となった第6回。
いきなり高さ10m超えの美しい仕上がりのマリア像を作り上げ、見る人の度肝を抜いたそうです。

それ以来…いまも自衛隊は大雪像作りを支え続けています。

(1988年)
■レポーター:
「この会場は毎年神社の像が登場するんですがことしはなぜ島根県の出雲大社なのでしょうか?あ…竹下総理だから!」

時の人や話題など…。雪像は時代を映す鏡でもありました。

(1962年)
1962年、弟子屈町出身の横綱・大鵬の大雪像。
オリンピックが開催された年には聖火を持った大雪像がお披露目。
カメラを構えているのはHTB初代マスコットキャラクターの「くん太」くんです。
ちなみに、大通り8丁目・雪のHTB広場での大雪像は1977年に初めて登場しました。桜島を背にした「西郷さん」の雪像です。

(1977年)
■レポーター:
Q鹿児島県の方から見てこの西郷さんは何点?
「目などよくできていると思いますが、もう少し威厳のある方だったと思う。」
「そうですか、ちょっと辛いですねやっぱり」

真駒内会場の最後の年には当時”小泉旋風”を巻き起こしていたこの人が現役の総理としてはじめて来場、人だかりができました。

(1993年)
■レポーター:
「これが私の考える人。そして後ろがロダンの考える人。ここはフランス広場です。」

みどころは大雪像だけではありません。
ユーモアあふれる市民雪像も毎年まつりを盛り立てます。

(2024年)
■レポーター:「ひときわ異彩を放っていますよ。『腸』、みなさん立ち止まって写真を撮っています。」

去年、製薬会社が作った腸の雪像。
モデルは営業部長のおなか、まさに体を張った力作でした。

(2023年)
■レポーター:
「雪まつりといえばグルメも欠かせませんよね。いい香りがしていますよ~。」

いまや定番、あったかグルメを堪能できる「食の広場」は2007年から始まりました。

(1982年)
1982年、会場に設置されたのはサーモン水族館、豊平川にサケを戻そうという「カムバックサーモン運動」の一環です。
かつてのさとらんど会場の巨大滑り台には2時間半もの大行列ができたこともありました。

■レポーター:
「会場で耳を澄ましますと中国語や韓国語でしょうかアジアの人の歓声や話し声がたくさん聞こえてきます。」

会場周辺の商業施設や会場の出店者にとって、雪まつりは重要なビジネスチャンスです。

■テレビ塔従業員:
「これからどのような形になるか想像つかないですけど、テレビ塔としては雪まつりが最大の売り上げを上げるときですしね」

■青果店:
「後志管内の仁木町でとれたリンゴです。
どうぞ一つ食べてください」

■写真店:「写真どうですかー?」
「記念写真いかがですかー?」
(着ぐるみが頭をとって休憩…)

期間中、毎年運営側にとって気がかりとなるのは天気…特に気温です。

■レポーター:
「こちらは細かい技術を積み上げて作られた豪華門。その中でも最も技術が細かいという屋根の先端がもう崩れ落ちてしまっているんですね」

期間中、プラス気温になる日は年々増えつづけていてときには雪像の骨組みがむき出しに…安全のため、やむを得ず、溶けてきた雪像を壊さざるをえないこともありました。
それでも製作者たちはめげません。
時には日差しを遮ろうとブルーシートを立てたり昼夜を問わず、修復作業にとりかかりました。
天気と格闘しながら70年以上続いてきた雪まつりでしたが2021年、会場から雪像が姿を消しました。

(2021年)
■レポーター:
「いつもであれば大きな雪像が私の後ろにあるんですが今年はありません観光客の姿ももちろんありません」

理由は新型コロナの流行で、2年つづけて事実上の開催中止、途中まで作られた雪像も壊されてしまいました。
代わりに開催された「オンライン雪まつり」。
過去の大雪像の360度動画などや雪像の作り方などを見ることができました。
我慢の期間を経て2023年、3年ぶりに復活した雪まつりには以前とほぼ変わらない多くの来場者が詰めかけました。
今回で75回目…紆余曲折がありながらも進化を続ける「さっぽろ雪まつり」。
これからも、訪れる人々の心をあたため続けます。

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