イチバン!タップダンスの国際大会で優勝した師弟ペアに密着 その華麗な世界
2025年 6月 7日 15:12 掲載
イチバン!音と体で表現するタップダンス 国際大会優勝ペアの華麗なダンスに密着
ことし4月に、韓国・ソウルで開かれた国際大会で、見事イチバンを獲った師弟ペアが札幌にいました!見る人を魅了するタップの音とダンスの世界とは・・・?
森唯菜アナ「こんにちは~よろしくお願いいたします。初めまして。すごかったです、感動しました!」
札幌市中央区にあるタップダンス教室「YukiTap」。
まさに、阿吽のステップで踊りを見せてくれたのは、講師を務める近江悠季さん、33歳と、生徒のブラウネル・月翔(ライカ)さん、11歳です。
実はこの2人、ことし4月に韓国・ソウルで開かれたタップダンスの国際大会「ソウル・タップダンス・フェスティバル」のペアの部で、24組の中から見事1位に選ばれた、「イチバン」の師弟ペアなのです。
ブラウネル月翔さん(11)「Q優勝した時は、どんな気持ちでしたか。「めちゃくちゃ楽しく踊れたし、めちゃくちゃ嬉しかった」
近江悠季さん(33)「彼が本番終わった直後に『今までの人生で一番楽しいパフォーマンスだった』とすぐ私に言ってくれて、そんな経験もうこの年でしちゃったのと思った」
つま先とかかとに、タップスと呼ばれる金属の板がついているシューズを履き、様々なステップを踏むことから、「音を奏でるダンス」とも言われるタップダンス。
大会では、音の揃い具合はもちろんのこと、観客を楽しませるための構成力や、表現力が求められます。
近江悠季さん(33)「トムとジェリーの動きを真似するようなちょっと滑稽な動きの表現を2人で鏡を見ながら研究しました」
「10歳以上の年齢差があるコンビ」という条件で行われた今回の大会。
近江さんは、幼少期の頃から指導してきた生徒のライカさんに声を掛けました。
近江悠季さん(33)「伸び盛りで、すごくタップにも真剣に向き合っていたのであとすごくエンターテイナーな気質が韓国のステージに合うんじゃないかなと思って声を掛けました」
ブラウネル月翔さん(11)「ゆき先生とデュオで踊るのが夢だったので、そんなに早く叶うなんて思っていなかったから、めちゃくちゃ嬉しかったです」
日々の練習や、そこから生まれる信頼関係があるからこそ揃う、靴の音(おと)。
森アナも人生で初めてのタップダンスに挑戦です!
近江悠季さん(33)「力を抜くことがポイントです。どうしても力んじゃうけれど、力を抜けば抜くほど速く足が動きます」
森アナ「特技が力むことだから、不安だな・・・・」「スキップ2個します(ステップの説明)」
森アナが挑戦したのは、前後の動きやスキップが入り混じったステップ。
足の動きを覚えた後は、リズムを手拍子で確認すると、覚えやすいそうです。
リズム感が心配そうな森アナ。いざ、ステップを踏んでみると?
「あ!あーーリズム感が・・・(笑)スタッフ)全然違う動きしてるんですけど・・(笑)恥ずかしいこれが記録に残ったのが恥ずかしい」
スキップが混ざる複雑な動きに、あきらめかけていた森アナでしたが。
「できたー!」「本番に強かった!揃うと気持ちがいい!」
森アナ「すごく頭が疲れました。すごく勉強した後みたいな感じ」
近江悠季さん(33)「難しいのが、タップダンスの楽しさというか、難しいからやめられないといって、皆さんもずっと、私も一生クリアできないゲームというか、ずっと新しい目標が出てくるので、楽しいですね」
華麗なステップを踏む近江さん、もともと4歳の頃から、クラシックバレエに打ち込んでいましたが、14歳の時に、靭帯を損傷。
バレエの道を諦めました。
しかし、23歳で、今度はニューヨークへのダンス留学を決意しました。
それがタップダンスとの出会いでした。
近江悠季さん(33)「友達とかが作れなくて、言葉の壁で。
ただタップダンスの授業に行ったときに、しゃべれなくてもステップができたらいいねって言ってもらったりとか、言葉をこえたものをタップダンスで」
ニューヨークでの経験をもとに、タップダンスをもっと多くの人に知ってもらおうと、活動の輪を広げていきたいと思っています。
近江悠季さん(33)「まだまだ道内では競技人口が少ないので、人口が増えてくれたらいいなという部分ですね。皆さんに見ていただく機会を積極的に増やしていこうという気持ちで、スタジオでもお披露目の場をたくさん作ろうと、頑張っています」
近江先生と国際大会で優勝したパートナーのブラウネル・ライカさん。
人前で歌ったり踊ったりすることが大好きだったライカさん。5歳で近江さんの教室に入りました。
ブラウネル月翔さん(11)「踊りながら演奏もできたり、タップダンスで音を鳴らせるから、最高のダンスだと思って」
はじめは、大会でもなかなか結果を残すことができず、悔しい思いをしていましたが、それでも、毎日1時間以上、自主練習は欠かさず行っています。
ライカさんの母親「自分のこだわりが強い子だと思うので、自分が納得しないとダメなところはあると思います。こだわり強いよね」
ライカさんの父親「Oh,yeah」
姉・麗彩さん「タップがないと生きていけないってずっと言っているから、本当に好きなんだなと思いました」
ライカさんの父親「Qライカさんの舞台を見た時は感動する?泣きます!最後にみんなで拍手するときは必ず(口笛を吹く)」
日々の努力の成果もあり、去年、神奈川県で行われた全国コンテストでは、準グランプリを獲得しました。今年は「イチバン」を目指します。
ブラウネル月翔さん(11)「めちゃくちゃ楽しかったんですけど、ちょっと悔しくて。
それで今年も3度目の正直で、目標達成したいと思っています」
言葉をこえたタップダンスで、見ている人を笑顔に。2人の挑戦は、これからも、続きます。