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チームが存続の危機に…旭川ビースターズ 元選手が運営費230万円を私的に流用か 数々の未払金も

野球の独立リーグ北海道ベースボールリーグに所属している「旭川ビースターズ」。
市内の廃校になった体育館を拠点に活動しています。
球団が設立されたのは2022年。

厳しい経営環境の中、地元の子どもたちへの野球教室など地域貢献を通じて少しずつ信頼と知名度を積み上げてきました。

また先月20日には外国人選手3人が埼玉西武ライオンズに育成契約で加入することが発表。

道内の独立リーグ所属の選手がNPBのチームと契約するのは初めてのことです。

旭川ビースターズ土肥翔治監督「3人行けるのはびっくりしました。1人でも受かってくれたらなというのはあってテスト(トライアウト)に行ったんですけどそこの感触は良かったので、なんとか1人でもと思ったら3人とも合格だったんで。嬉しかったです」

快挙の裏で旭川ビースターズはいま窮地に立たされています。

旭川ビースターズ 平亮 球団代表
旭川ビースターズ 平亮 球団代表

旭川ビースターズ平亮球団代表「裏切られたと言えば間違いないんですけど、一緒に過ごしてた部分もありましたから信じられないというか」

疑惑の渦中にいるのは今年8月、球団に入団し代表に就任する予定だった元選手の24歳の男性。

「息子に野球をしている姿を見せたい」と入団を希望してきました。

チームの関係者からは仲間思いの選手だったといいます。

旭川ビースターズ村上泰士キャプテン「ほんと優しくて。そうですね、「優しい」に尽きるかなと思います。仲間思いです」

旭川ビースターズ土肥翔治監督「今となってはやっぱりそういうことだったんだなと。グラウンド内では自分の前では特にそういう部分を見せることがなかったので真面目に野球が好きな子だなという感じではあった」

ポジションはピッチャーで今シーズンの成績は1勝3敗、防御率は12・75でした。

元々男性は長野県で林業の会社を経営していましたがその資金力をアピールして球団経営に手を挙げてきたといいます。

旭川ビースターズ平亮球団代表「自分の会社を持っているということもあって選手やりながら我々の資金的な難しさの中で選手たちに道具の提供とか何かサポート的なことはしてはくれてたんですけれども」「ある意味そこで球団の中ではフロント人も選手人も少しありがたいなという存在で立場はちょっと良くはなってましたね」

今年9月、代表交代に伴い男性は球団の銀行口座を管理する立場になりそこから問題が発生しました。

男性は10月下旬までに引き継いだ球団の口座から20回以上にわたり現金を引き出し運営費およそ230万円を私的に流用したとみられています。

口座の残高を調べた球団職員が異変に気づきました。

男性は当初、球団にこう説明したといいます。「球団を大きくするために運用に回した」

球団によりますと現在、男性とは連絡が取れなくなっているということです。

運営費はいまも返還されておらず球団は選手に給料の一部を支給できず監督やコーチなどには2ヶ月連続で給料を支払うことができていません。

現場の選手たちも動揺を隠せません。

球団は体育館を借りて多い時には週5回、練習を行ってきました。
しかし、運営費の問題を受けて現在は週1回になったということです。

旭川ビースターズ土肥翔治監督「球団としては大ダメージなのでちょっと私も監督業だけじゃなくてなるべくチームの力になるような雑用の手伝いだったりとかをするように今なってる」

球団は男性の刑事告訴を検討しています。

旭川ビースターズ平亮球団代表「地域の皆さんパートナー企業様だったり、そういった資金の上で我々は成り立っているので」「いくら代表者(予定者)だからといって好き勝手やっていいものは絶対ないですからもう断固として我々はもう認められない」「ごまかすようなことは許したくはないですね」


さらに取材を進めると私的流用だけではない数々の未払いが明らかになってきました。

今シーズン旭川ビースターズはリーグ優勝を果たし今年9月、地元企業などを招いてシーズン報告会が行われました。

これまでは経費を抑えるため練習場がある体育館で開催されていましたが今年は市内のホテルで開かれました。

この会場変更には代表に就任する予定だった男性が関係していました。

旭川ビースターズ平亮球団代表「彼が(ホテルで報告会を)やろうと言いました。彼が自分の会社で協賛する形で一切会費も取らずに賑やかにやるというお話を(当時の)代表に提案したもんですから代表もそれだったらやってもいいんじゃないかという形で開かせてもらったんですけども結局開けてみたら翌日にその会のかかった費用も支払いがない」

請求書男性は会場費などを支払うことなくおよそ40万円の請求書が球団に届いたといいます。

記者が男性に電話運営費の私的流用と数々の未払い金の問題について男性に連絡を試みましたが

永山友菜記者「電話は繋がらず留守番に転送されてしまいます」

男性の行方は分からないままです。
12月1日球団は代表に就任予定だった渦中の男性と契約を解除したと発表しました。
先月22日旭川ビースターズは選手たちによる中学生を対象とした野球教室を開きました。
チームは子どもたちのため、地域のために信頼の立て直しを図ろうとしています。

旭川ビースターズ土肥翔治監督「なんとか立て直して大ダメージなんですけど平代表も今年と同じぐらいの規模で来年やるっていう意思を見せてくれたのでそこは平代表についていきたい」

旭川ビースターズ平亮球団代表「どうしたら本来の姿に取り戻していけるか。
もう覚悟を決めて先頭に立ってチームを解散して責任を投げ逃れるようなことはあってはならず時間かけてでも取り返していく巻き返していく」

厳しい経営環境の中で追い打ちをかけるように浮かび上がった元選手による運営費の私的流用疑惑と未払い金の問題。

それでもチームは地域への貢献を忘れずに再出発に向けて動き出しています。

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