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追跡!5歳の男の子が亡くなった小樽市のスキー場事故 その背景とは 管理体制は?法律の空白も…

小樽市のスキー場で起きた5歳の男の子が死亡した事故。事故の背景を追跡しました。

小樽市の朝里川温泉スキー場。
先月、そこで痛ましい事故が起きました。
スキー場のエスカレーターに巻き込まれ、札幌市東区の後藤飛向(ひなた)ちゃん5歳が死亡したのです。

HTBが入手した安全管理のマニュアルと事故を予見するかのようなネットの書き込
浮かび上がってきたのはずさんとも言える管理体制と法律の「空白」でした。

なぜエスカレーターの安全装置が働かず、救助が遅れてしまったのか。
事故の背景に迫ります。

先月28日、小樽市の朝里川温泉スキー場で起きた死亡事故。
駐車場からゲレンデに向かうエスカレーターで後藤飛向ちゃん5歳が右腕などを挟まれて死亡しました。

現場に居合わせ、消防に通報した男性は緊迫した状況をこう振り返ります。

通報した人「(飛向ちゃんの)お母さんが叫び声をあげて駆け寄って僕も現場を見た瞬間にちょっとやばいなと思った」「僕が見たときには(飛向ちゃんは)青ざめた感じだった」

当時、家族とスキー場のエスカレーターに乗っていた飛向ちゃん。
降り口付近で尻もちをついて転倒し、仰向けの状態でエスカレーターに右腕などが巻き込まれました。
この際、物が巻き込まれたときに作動するはずの安全装置は働かず、母親が緊急停止ボタンを押してようやくエスカレーターが止まったということです。

通報した人「(救助活動の間)ずっと切らすことなく声をかけていたのでお父さんが。
全部に反応していたわけではないけど、何回か反応して、時には泣き叫ぶという状況があった」

懸命な呼びかけも届かず、飛向ちゃんは搬送先の病院で死亡が確認されました。
死因は窒息死でした。

飛向ちゃんがまきこまれたエスカレーターについては以前から危険性が指摘されていました。
大手旅行情報サイトの口コミには…
「スノーエスカレーターが非常に危なく感じた。特に降り口が非常に怖い」「いつ事故が起きてもおかしくないと感じた」

投稿日は2020年1月。
運営会社によると、過去にも高齢の女性がエスカレーターで転倒し、骨を折る事故が起きていたといいます。

さらに、HTBはエスカレーターの製造元である中国のメーカーからマニュアルを入手。
そこには、「監視員を配置して2時間おきに安全装置の点検が必要」という記載が。

しかし、朝里川温泉スキー場には監視員はいませんでした。
通報から救出までにおよそ40分がかかっています。
なぜ監視員がいなかったのか。

運営会社Sasson玉川謙介総支配人「ゲレンデの有料のエリアを優先して人を配置してしまった」「本当に申し訳ないことをしてしまったという気持ちと悲しい思いさせてしまって申し訳ないという気持ちしかない」

事故が起きたエスカレーターと「同じメーカー」を取り扱う深川市に本社を置く代理店は…

ヒロノ株式会社片岡良夫索道技術部長「残念ですよね」「やっぱり人がついてなかったというのが1番だと思う」「係員が転倒したのを見てすぐ止めれば事故にはならない」

この代理店はこれまでに朝里川温泉スキー場とは設置やメンテナンスを含め取引はなかったといいます。

ヒロノ株式会社片岡良夫索道技術部長「(安全装置に)故障が起きたら(エスカレーターは)大体止まるんですよ故障が起きて動き続けることは僕も経験から言ったらほぼない」「やっぱりメーカーがある程度望むものを運用していれば、こういう事には繋がらなかったと思います」


朝里川温泉スキー場を運営しているのは中国系資本の会社で、代表も中国籍とみられる男性が務めています。

なぜエスカレーターが日本の代理店を頼らず独自の管理になったのか?HTBは説明を求めて代表を訪ねましたが、不在でした。

事故後も休まずに営業を続けるスキー場。
未だ代表の口から説明はありません。

長野県のスキー場「近くに従業員がいれば死亡事故は防げたのでは?」その可能性を示唆する事例が去年2月に長野県で起きていました。

スキー場で10歳の男の子がエスカレーターに巻き込まれ、一時、意識不明となりましたが、パトロール隊にいち早く救助され、命に別状はありませんでした。

サホロリゾート朝里スキー場と同じメーカーのエスカレーターを導入する「十勝サホロリゾート」でも対策は徹底されています。

サホロリゾート増子幸一課長「(従業員)3人~4人はつきますね。上で慣れないお客さんが転んだりすると補助しますので、上2人下2人で4人つけてます」

こちらのスキー場ではエスカレーターの設置に中国からの技術者と国内の代理店職員が立ち会いました。
ほかにも、安全装置などのメンテナンスは毎日行っているということです。

サホロリゾート増子幸一課長「安全装置が働かないという事はあってはならないことですので安全意識が少し足りなかったのかなという感じがします」

なぜ、これほどまでに対応の差があるのか。専門家はこのエスカレーターが建築基準法の「昇降機」にはあたらないため、定期点検などの法的義務がないという「法律の空白」があると指摘します。

内田健太弁護士「法令上の基準がないということになると、まずメーカーが作っている説明書や仕様書、これに定められた使い方、あるいは点検方法を守っていたのかどうか、ここが最大のポイントになるのではないかと思う」「もしスキー場の方で説明書に書いてある使い方をしてなかったとか求められた検査をしてなかったとなれば使い方に関する責任をスキー場の方が問われることはあるだろうし、仮にそれはちゃんとしていたのだけれども製品自体の欠陥、瑕疵で事故が発生したとなればメーカーとかそちらの方が対象になる可能性もあると思います」

警察は安全管理体制に問題がなかったか、業務上過失致死の疑いも視野に慎重に捜査しています。

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