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知床の観光船沈没事故の裁判 海上保安官らが桂田精一被告への事情聴取のやり取りを証言

知床沖の観光船沈没事故の運航会社社長が、業務上過失致死の罪に問われている裁判。
きょう(18日)は海上保安官が出廷し、事故当日、桂田精一被告を事情聴取した際の様子を証言しました。

高橋海斗記者)
「今、桂田被告が釧路地裁へと入っていきます。
証人尋問最終日のきょうは、3人が証言台に立つ予定です」

起訴状などによりますと、「知床遊覧船」の社長で運航管理者でもある桂田精一被告は、悪天候が予想されるなか運航の中止を指示せず、観光船「KAZUI」を沈没させ、乗客乗員26人を死亡させた罪に問われています。

桂田被告は事故直後の会見で、「出航判断」についてこのように話していました。
桂田被告
「(斜里町)ウトロでは風と波も強くなかったので、海が荒れるようであれば引き返す条件付き運航であることを豊田船長と打ち合わせ、当時の出航を決定しました」

運輸安全委員会の事故報告書によりますと、桂田被告は事故当日の午前8時ごろに、自身が経営する食堂で船長と会い、出航するかどうか話し合ったとされます。
きょうの裁判では、事故当日、桂田被告から事情を聴いた海上保安官が証言台に立ちました。

検察官
「Q桂田被告から条件付き運航の話はありましたか?」
海上保安官
「条件付き運航の話は、いえ、ありませんでした」
検察官
「Q事故当日、桂田被告はどこで打合せをしたと話していましたか?」
海上保安官「電話だったのか直接会ったのか・・・とあやふやな回答でした」
「そのあと『船長と直接会った』と話していました」
「会った場所についてもあやふやな感じだったので、『例えば船の近くですか?』と聞いたら、桂田被告は『そうです』と話していました」

桂田被告の弁護側からは…

弁護士
「Q事故当日の午後11時には、KAZUIも見つかっていないし沈んでいるかも分からない。そうした状況で、桂田さんは気が気でない状態で、頭も真っ白だったのではないですか?」
海上保安官
「そこまで切羽詰まってなくて、話しかけることには落ち着いて回答していただいていました」

さらに、事故当日の夜事務所で交わされたやり取りについても明かされました。

海上保安官
「私が聞いたあと、桂田被告と桂田被告の父親が警察のところに行って、『夜遅くなったので事務所を閉じて帰っていいか』と聞いていました」
検察官
「Qどう思いましたか?」
海上保安官
「船も乗客も見つかっていない切迫した状況なのに、無責任な方だなと思いました」

弁護側が無罪を主張するこの裁判。
来月2日からは被告人質問が行われます。
乗客家族は、被害者参加制度を使って直接、桂田被告に質問する予定です。

被告人質問には、2つのポイントがあると専門家は話します。
元裁判官の内田健太弁護士
「(乗客家族が)本人にこれを聞きたい、どんな思いだったのかというところを聞きたいという思いはやっぱりありますから、質問することで、お気持ちの面で気になっているところを聞ける」
「もう一つが、やはり弁護側というか(桂田被告の)代理人としては、今後例えば民事の損害賠償請求とか、あるいはこの判決自体について、『被害者側としては、こういう事実を重視してもらいたい』というような事情を被告人質問を通じて引き出すことで、刑事・民事の裁判にとって有利な材料にしたい、という思惑もあると思います」

乗客の1人・小柳宝大さん。
赴任先のカンボジアから一時帰国し、北海道を旅行中に「KAZUI」に乗船し、今も行方不明のままとなっています。

小柳宝大さんの父親
「今まで不誠実で、(裁判で)自分の席に着いたら靴を脱いで貧乏ゆすりして止まったと思ったら、あくびしたり壁時計を見たり、下を見て寝ている。反省してもらいたい」

地元・福岡から裁判のため毎回、釧路を訪れている宝大さんの父親。
被告人質問で、直接、桂田被告に問いたいと話します。
父親
「私はその時に出航したことをきっちり詰めたいです」
「どんな逃げ方をするかわからないけど誠実に回答をもらいたいです」
「事件が起きてすぐからの対応の仕方とか、今回の裁判に至るまでの態度について。それも含めてやっぱり質問したいと思います」

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