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アーティスト応援企画ブログ

いよいよキックオフ!

2010年01月25日(月)

 長い間準備に準備を重ねてきた「アーティスト応援企画」。いよいよ街のゲージュツカさん、鯨森さんとご一緒する企画がスタートします。

 ものをよくわかったおじさんの話は聞くもんだよ。という今回のプロジェクト。まずは携帯の着せ替えからスタートしますが、なにせHTBさんのやることですから、何をするかわかりませんよ、本当に。これだけは言っておきますよ。こういう時代ですからね。言っておくべきことは言う。これがおじさんの立ち位置ですねー。

 

 鯨という"海"と、森が合わさったような、温かい世界をon届けしたいと思っております。さてさて、いよいよキックオフです!

しのぴー

画家・鯨森惣七氏とキャップ福屋渉氏との出会い

2010年01月25日(月)

はい、嬉野です。
よくいらっしゃいました。
これからは、ここにもちょくちょく顔を出しますのでね、
しばし、お付き合いを願います。

さて、奥さんね。
去年ドラマを作りましたでしょ。
ごらんになりました?
「ミエルヒ」。

なにしろ準備期間を入れると一年に渡るという長期の仕事でね。
ですから去年は会社帰りにうちの制作部長のキャップ福屋渉氏とキャップ行きつけの酒場に引っかかりまして。呑むことが多かったですよね。

ドラマのプロデューサーとして名を連ねたのが、ぼくとキャップで。
とにかくこの二人だけで、ロケが始まるまでの準備をするしかないわけで。
ドラマなんてお互い初めてのことですから、なんとなく仕事で不安のことがあるわけです。
そうしますと人間、その不安の事について話がしたくなるのですよ。
だもんで、仕事帰り、どうしても酒場に寄っていく。

酒を呑むというのはねぇ奥さん、
つまりは話をするということで。
仕事上のことで不安があればですよ、
不安なカ所について話をし、お互い気を楽にしたうえで明日に臨もうという、
酒場とは、実に切実な時間ですよ。

そうなればですよ、
いきおい話し相手はうちの女房ではなく、キャップ福屋渉氏となるわけでしょう。
となれば、毎夜、我が家へ直行できず、ワンクッション酒場に引っかかる。

しかしながら、聞けばキャップはね、
ドラマに取り掛かる以前から、
会社帰りは酒場に引っかかっていたわけですよ奥さん。

なぜか。
つまり、自分のねぐらに直行する理由がキャップにはなかったということでね。

だって奥さん、我が家へ直行したって、
そこに愛する妻がキャップを待つわけでなし、
愛する犬がキャップを待つわけでなし、でしょう。

不安があれば話したいと思うのが人間です。
それなのに自分の部屋へ帰っても誰も居ないのです。
(どうも筆が滑っていけない。いたずらに書き過ぎるとキャップもどっかで怒るわけで)

人間の行動に不可欠のものはなんだと思われます?
そう。「理由」ですよ奥さん。
自宅に帰るには帰るなりの理由がないと、人間、自宅にも帰れないのでありますよ。
ここんとこ深い話ですよこれ。
しかしながらこれ、人間にはしごく当然のなりゆきでね。
悲しみを帯びた話なわけで。

で、まぁ。世間にはね、
キャップ福屋渉氏の他にも、
なんですか似たような悲しい境遇の方がおられるわけでね。
そう言う方々が行き場を求めて、
やっぱり洩れなく夜の酒場においでになるわけ。

かくのごとき理由で、
夜な夜な酒場のドアを開ける彼ら彼女らは、
いつしか顔なじみになり、いずれ言葉を交わすようになれば、
やがては飲み友達になっていくという按配で。

でまぁ、そんな酒場で、キャップ福屋渉氏は、
鯨森惣七(くじらもりそうしち)なる絵描きと知り合うわけです。
鯨森惣七も、そのころ、自宅にすんなり帰る理由を失い、行き場を求めて酒場のドアを開けてしまっていたのだろうと思うのです。

ということでね。
本日のところは、このあたりで終了。
続きは後日。

奥さん。
お暇でしたら、また明日以降、ここへお立ち寄りくださいませ。
鯨さん、ほんと好い絵を描くのよ。
そのうち見せますから。
「早く見せろ?」
まぁ、ゆっくりやってくから。
いいじゃないのよ。

いろんな人がここ、書くことになってっから。
奥さん、お楽しみにね。

では本日は解散。

嬉野 雅道