映像で綴る 昔ながらのパン作り
ニセコの小さなパン屋さん
このニュース映像は
第15回ANN映像大賞 編集部門を受賞しました。
ご主人が亡くなって90歳の奥さまが守っていたニセコの小さなパン屋さん
もう閉店か・・・と思っていたところ
福島県から来た若きパン職人 「四釜明拓さん」が住み込みで働くことになりました。
昭和の古いパン作りの機械で 黙々とパンやドーナツを作り上げる 四釜さんの優しい指先
カメラも優しい眼差しで見つめました。
津波新想定 自治体に困惑の声
近い将来
「切迫している」とされる北海道沖での
超巨大地震。今週、国は地震や津波による
深刻な被害想定を公表しました。
この災害にどう臨むのか。
困惑する自治体の姿が見えてきました。
小樽の商店街〝自虐〟ポスターで元気出せ!
新型コロナウイルスの影響で、海外からの入国制限、国内での外出自粛が続き、道内有数の観光地・小樽もその姿をがらりと変えた。
小樽で人気の寿司店は売り上げが前年の1割に落ち込み、小樽港に入港する船舶も次々とキャンセル。運河観光船や、市内を巡る観光バスも休止になった。
「こんな時だからこそ、自分たちの気持ちが問われている」。 堺町通り商店街のメンバーが立ち上がった。考えたのは、奇想天外なポスター。そこには自虐的、開き直りとも思われる言葉が並び、SNSでは想像以上の反響が...。
町でたったひとつの写真館 82年間ありがとう
大きめの学生服に袖を通した中学1年生に
「子どもはかわいくていい」と笑う靖了さん。
春が来ると「髙橋写真館」は記念撮影で忙しい。
娘2人は結婚して町を離れているので写真館に
後継者はいない。靖了さんと妻の怜子さんは
あとを引き継いでくれる人を探すことにした。
町でたった1軒の写真スタジオ「髙橋写真館」。
靖了さんの父親に結婚式の写真を撮ってもらった
という渡辺正二さんは、金婚式の写真も撮る
予定だったが...。
町の人たちの思い出の1枚。
その人生の節目をカメラにおさめてきた
靖了さんと怜子さん。
写真館は82年の歴史に幕を下ろす日を迎えた。
ALSと闘う大平まゆみさん つなげる音楽の力「音楽は思い出を彩り、前に進む力になる。音楽を届け続ける」
去年11月、神経の障害により筋肉が徐々に動かなくなる難病=ALSを公表したヴァイオリニストの大平まゆみさん。病気で話し辛くなりましたがその分、演奏で思いを届け続けています。
「もう指が弱くなってて前のようには持てない」
ヴァイオリニストの大平まゆみさん。学生時代から海外で活躍した後、21年7か月もの間、札幌交響楽団の柱としてコンサートマスターを務めました。去年11月、ALSを告知され、札響を退団。演奏活動を全てやめることも考えましたが、楽しみに待ってくれている一人でも多くの人に音楽を届けるため、治療をしながら演奏を続ける決意をしました。
「話せないから自分の思いを弾いて伝えている、コミュニケーションをとっているという気持ちで今はいます」
先月、コンサートのために道東の中標津空港に降り立った大平さん。生の演奏を聞いてもらおうとこれまでも地方を訪れてきました。本番前日、自然を楽しみながらいつもよりのんびりと過ごします。夕暮れ時、雪景色を赤く染める夕日にふと両手を合わせていました。
「(何かお願いしましたか?)はい。ひみつ」
コンサートの舞台は中標津町立広陵中学校です。
「きょうは(指)大丈夫なの。体ってすごく不思議。(本番に合わせてくれたんですかね?)そうかも」
演奏したのは大平さんにとって思い出深い曲の数々。アメリカでの学生時代、ホームシックになった時に自分を励ますために弾いていた曲も披露しました。
「音楽の思い出をたくさんつくってほしい。これから社会に出て辛い時に音楽を聞いて元気になってほしい」
演奏後、大平さんを待っていたのは生徒たちからの合唱のサプライズ。音楽のお返しです。
生徒「大平さんも一音一音に感情をこめて演奏してくれたと思うので感情をこめて歌いました。やっぱり音楽はすごいなと思いました」
「楽しかった。自分的には失敗が結構あったが、私にとっては合唱の曲が新しい思い出の曲になりました」
音楽は思い出を彩り、前に進む力になる。音楽を届け続ける、それが大平さんの願いです。
対岸の火事じゃないオーストラリアの干ばつ北海道のあの鳥に影響か
治まる気配の見えないオーストラリアの山火事。消失面積はおよそ1000万ヘクタールと、北海道の面積(830万ヘクタール)を大きく上回ります。1月6日、新千歳空港から日本野鳥の会のメンバーと道内の小学生ら6人の子どもたちがオーストラリアのジェラボンベラ湿地に向かいました。
オオジシギは、大きな羽音をたてて急降下する様子から雷シギとも呼ばれる渡り鳥です。絶滅の恐れがある希少な鳥。エサは湿地などやわらかい土の中に住むミミズや昆虫です。春から秋にかけて北海道で繁殖し、オーストラリアで越冬します。重要な越冬地のひとつ、ジェラボンベラ・ウェットランズ自然保護区で最初に子供たちが見たのは、カラカラに乾いた湿地でした。3年前、HTBが取材で訪れた時は豊かな水に恵まれた生物の楽園でした。オーストラリアを襲う30年から40年に1度といわれる大干ばつ。このままでは湖底が固く乾き、オオジシギはエサとなるミミズをとることができません。オオジシギを捕獲してどこでエサをとっているのか発信機をつけて調べます。捕獲調査に参加した子どもたちは初めてオオジシギに触れ、「オオジシギは思っていた以上に、重たかった。温かくて、すごいかわいかった」、「オーストラリアは湿地がカラカラだったけど、無事に日本に渡ってきてほしい」と話し、それぞれ自然環境の大切さを実感していました。
町でたったひとつの写真館 最後の成人式
空知の妹背牛町でたったひとつの写真館。
1937年創業の「髙橋写真館」だ。
「80歳の大台を超えたものですから、もう次の
人にバトンタッチしたいなと思って...」
写真館の2代目・靖了さんは、後を継いでくれる
人に、自宅を兼ねた写真館の建物と機材を無償で
譲ることを決めた。
「楽しいお仕事です。いつもそういう気持ちで
(お客さんに)接していました」と
妻の怜子さん。髙橋写真館は半世紀にわたって
夫婦が切り盛りしてきた。
今年1月、町で成人した若者たちの記念写真を
撮るのはこれが最後。
靖了さんは「一生に一番輝いている瞬間かな。
(新成人を撮るのは)緊張しますよ」と笑顔で
ファインダーをのぞく。
親から子、孫の世代まで、町民の記念写真を
撮り続けてきた写真館の最後の日々を見つめた
イチオシ!!特集第1弾。