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多忙を極める大泉洋に届いた
嬉野Pの「長い長いメール」

2019.03.15

クランクアップ会見で、度々大泉が口にした「嬉野さんからの長っがいメール」。
多忙を極める彼の心を動かした"6462文字"のメールには、
一体何が書かれていたのだろうか。

大泉大先生へ

嬉野でございます。 先生。この度はHTB開局50周年ドラマにご出演ご承諾いただきましたこと感謝にたえません。

さて、さっそくですが、ここからが本題です。

先生は、すでに「チャンネルはそのまま!」の台本は読まれましたでしょうか?もしや、まだお読みではないということがございますか? もし、お読みでないのなら今回ばかりは好都合でございます。と、申しますのも、今回、大泉洋先生にお願いする蒲原(かんばら)という人物は・・・

・・・ここから、オリジナルキャスト「蒲原」の生立ち、半生、家族との関わりなど "台本には無い裏設定" から、登場シーンにおける蒲原の心情まで、事細かな解説4,972文字! ネタバレとなりますので、そこは次回の講釈で・・・

この度の作品は、HTB開局50周年を記念しての全5話になる連ドラです。ローカル制作のドラマとして、これは破格です。本広監督も演出に名を連ね、東京からの本広組も撮影、照明、美術、演出部と、かつてない数で大勢が来てくれています。

そしてこのドラマは、10年ほど前に札幌在住の漫画家佐々木倫子先生が「ローカルテレビ局ネタで漫画を描きたい」ということで、HTBが全面的に取材協力をして出来上がった漫画が原作となります。

ですから漫画の中に描かれる社屋は、まごうかたなき南平岸の坂の上に立っていたあのHTBです。なのでこのドラマは、あの南平岸のHTB社屋が舞台となるのです。あのしょうもないオンボロビルと思っていた社屋が外観から内部からつぶさに映像に残されるのです。

であればこそ、HTBの50年の歴史の中で最大の功労者である大泉さんにこの連続ドラマの全体を締めてもらう。そのために作られたのが、蒲原という原作にないオリジナルキャラクターなのです。佐々木倫子先生とのやりとり脚本の直しは、山本透監督が自ら丹念に手を入れてくれました。

このドラマは、あの南平岸の坂の上に50年立ち続けてきたHTBが上げる最期の花火です。みんなの思いの詰まったはずのあの社屋を背景に、これまでHTBと縁を作ってここまでともに歩んできてくださいましたみなさんと上げる最期の花火だと思います。

必ずや日本一のものに仕上がるであろう予感があります。大泉さん部分は藤村が演出いたします。この度もまた、そして、これまでもそうであったよう存分にお働きいただきますよう願い上げるばかりであります。

嬉野雅道拝