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平成ノブシコブシのヨルオシ!!

夜押人語

ヨルオシ人語

2013年3月26日(火)

 ロケ前夜の午後11時すぎに札幌入りした2人。翌朝9時、宿泊先のすすきのにあるビジネスホテルに2人を迎えに行く。急きょ前日入りしたいとのリクエストを受け、ホテルを予約したのだ。普段のロケは日帰りなので、彼らにとっては体力的にも楽だったようだ。朝会うやいなや「P、ホテルの部屋をとっていただきありがとうございます」。いつも謙虚だ。
 ロケ車の中。車を走り出してすぐに、助手席に座っていた私は思わず後部座席を振り返った。妙な音が聞こえ始めたからだ。「ウィーン、ウィーン、ウィーン」。2人が同時に髭そりを始めたのだ。国内某有名メーカーの同じシェーバーを使っている。なぜ同じものを使っているのか?そういえば吉村の実家で徳井が言っていたのを思い出した。「吉村に買ってもらったんすよ」。どうやら切れ味が最高のシェーバーのようだ。約10分間、車内に鳴り響いたその音はヨルオシ!!ロケを喜んでいるかのように聞こえた。
 この日は午前中、北海道内のテレビ誌、新聞社などの5社の取材を受ける。ノブコブは番組スタートの意気込みをしゃべっている。驚いたことに2人はこれまで取材で会った記者の顔を覚えているようだ。その中の一人が年配の某新聞社記者。吉村は臆せず言った。「その後入れ歯の具合はどうですか?」以前、ノブコブを取材した際、入れ歯がガクガクで聞きたい質問が出来ず撃沈したようだ。2人はその光景を覚えていたのであろう。記者曰く「歯とお尻は1日1回使うから大事にしなきゃ(笑)」。場は笑いに包まれ、会見は和やかなうちに終わった。
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さあカメラを回すぞという時に気付いたのが、吉村が薄着で札幌に来ていたこと。3月とはいえまだ肌寒い故郷の気候を忘れてしまったのかなあ。世界的に有名な某ユ〇〇ロで上着を購入し着せてあげた。
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ちなみに徳井はこのサンダルで東京からやってきていた。雪が入るぞ、その中に!
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 休憩時間。一服する吉村の横にいると積極的に話しかけてくる。「どうですか、最近の北海道は?」「変わったことないですか?北海道」。彼が今気になっているのはTPP問題のようで「北海道はTPP参入でどうなるんでしょうか」と問いかけてくる。キー局での目まぐるしい日々の中でも新聞を読み、故郷北海道の将来の姿を考えている。69歳の父耕治の老後の心配とともに・・・。
 ロケは午後3時に終わり、新千歳空港へ。帰りの車の中でも、助手席に座っていた私は思わず後部座席を振り返った。そこには「クーッ、クーッ」という寝息を立てながら寝ている2人。爆睡状態だ。東京に戻ったらピカルのロケが待っているらしい。いつの間にやら有名人になり、慌ただしいスケジュールをこなしている。そんなハードな日々の中、故郷で冠番組を持ち、日帰りだけれどもロケで北海道に行くのが心底楽しいと言っていた。次にやってくるのは2週間後か・・・。「体だけは壊すなよ」私は心の中でつぶやき、二人の寝顔を見て微笑んだ。

プロデューサー・戸島龍太郎

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