ヨルオシ！！ロケの日は新千歳空港に2人をまず迎えに行くことから始まる。10日もそうだった。早めに空港に着いた私は飛行機が到着するまでの間、いろんなことを考える。飛行機にちゃんと乗っているんだろうな？体調は大丈夫か？服装はまた薄着じゃないだろうな？徳井はまたサンダル履きか？などなど。定刻通り飛行機は着いた。到着カウンターを見ると眠そうな2人。手を振ると2人もにこやかに手を振る。私の予想は当たった。薄着だしサンダル履きだし(笑)どうやら徳井は自宅に4足もサンダルを所有するほどのサンダル好き。しかし、まだ雪が残る札幌にサンダルで来るとは・・・。
　札幌市内へのロケ車で移動を始めると、いつものヒゲ剃りの音が10分ほど車内に響く。
その後車内で吉村は父親の耕治さんに携帯電話で連絡をとっていた。今回は1泊できるため、夜は一緒にご飯を食べようと話している。「飯の前に、一旦家に戻るから。仏壇に線香あげたいし」。ヨルオシ！！1回目の放送でもその映像は流れたが、吉村は先祖を大事にしている。自分が今生きているのも、芸能界で活躍できているのも、北海道で仕事ができるのも、天国で見守るご先祖様がいるから。そう思っているに違いない。
　10日のロケは「ノブコブは札幌で人気があるのかを調査する」という企画。この写真のように変装し、ラーメン店へ。店員さんが気付きサインを求められたらOKというもの。

その結果は後日番組でご覧いただくが、この撮影が終わった後から、二人とも鼻がグスグスし始めた。吉村はくしゃみを連発。鼻も詰まっているようだ。風邪か？薄着のせいか？それとも花粉症？前回のロケで購入した服をあわてて着せる。そして私は薬局へ行き点鼻薬を購入。その後のロケでは、点鼻薬を鼻の穴にシュッシュッとさし、ティッシュをポケットに入れての撮影となった。


ロケ中、私は気付いた。吉村の鼻の頭にニキビが出来ていて赤くなっている。「どうしたの？」「よくわかんないんですけど、最近できちゃってるんです。消えないかな」ごめんよ！予算の関係でこの番組はメイクさんはいない。メイクさんがいれば、ファンデーションで消せたのにね。しかし、この番組は「ノブコブの素顔を出す」というコンセプトなのでスタッフは気にしない気にしない(笑)
　ヨルオシ！！の人気調査ロケを終え、夕方には兄貴番組「イチオシ！」に中継ポイントの大通ビッセから1分間登場。これをもってこの日のロケは終了。吉村はビッセの中にあるスイーツの店に入っていった。お菓子のセットを買っている。「ピカルのみんなにお土産を買おうと思って・・・」。同じ釜の飯を食べている仲間の芸人を思う気持ちが伝わってきた。午後6時から札幌の別のテレビ局のロケがあるため、その局の前まで車で送る。ドアを開け外に出て「じゃ！また次のロケで会おう」と言った時。「これ、ヨルオシ！！のスタッフのみなさんで食べてください」とお菓子のセットを吉村は差し出した。ピカルの仲間たちのためにお菓子を買っていた際、こっそりと我々の分も買っていたのだ。別のテレビ局のロケ車に向かいながら我々に手を振るノブコブ。「気をつかうな、うれしいじゃないかバカ野郎」。私は心の中でつぶやき、もらったばかりのお菓子を頬張った。

吉村がくれたお菓子