豊ヶ岡駅 前編 5月17日放送
◆駅名 豊ヶ岡駅(とよがおかえき)
◆所在地 樺戸郡月形町
◆アクセス 札幌から列車で約1時間半
◆歴史 昭和35年開業
◆設備など 待合室 あり(机・椅子・トイレなど)
注目ポイント
(1) ワイルドな仕様のホーム
(2) 充実した設備の待合室がある
豊ヶ岡駅は札幌から列車で1時間半ほどで行くことが出来る、お手軽秘境駅です。
(今まで紹介した駅は札幌から3時間以上もかかっていたので、いいアクセスに感じます!)
道中、ひとつ前の石狩月形駅での長い停車時間を利用して、コラアゲンは豊ヶ岡駅の聞き込み調査をすることに。
「豊ヶ岡駅って知ってる?」登校途中の地元の小学生に聞いてみますが、帰ってくる答えはみんな、「知らない」。どうして!?
コラアゲン「隠さなアカン理由がある」
一体豊ヶ岡駅はどんな駅なのか、不安を抱えたまま向かいます。
駅に到着してコラアゲンを待っていたものは、林ばかりのまさに秘境。
その秘境ぶり、に思わず「秘境・オブ・ザ・イヤーに輝くんじゃないかと!」
早速、駅の調査を開始したコラアゲン。
秘境駅ポイント(1)【ワイルドな仕様のホーム】
まず駅に降り立って気になるのがホーム。
コンクリート製のホームですが、継ぎ目に隙間が!
片手が楽に入るほどの隙間です。
そしてさらに驚くのは、"全体的に傾いている"こと。
きちんと水平をとって撮影してみると、その傾きのすごさがわかります。
調査中、コラアゲンに気になることが。
「枕木に謎の○のマークがある」
このマークは一体何を意味するのか?
よく観察すると、マークが付いているもの、付いていないものがあります。
悩んだあげく、コラアゲンが出した答えは「フリーメーソンが絡んでいる」。
コラアゲンのオトボケ予想に、すかさず元・保線員の田中要次さんが解説!
田中さん曰く、このマークは「交換が必要な枕木」を表すもの。
ヒビが入ってきたりするとマークし、マークの付いているものから新しいものに交換していくそうです。
秘境駅ポイント(2)【充実した待合室】
続いて調査したのは待合室。木造の山小屋のような温かみのある待合室です。
中に入ってみてびっくり!
そこには机・椅子・お手洗・ゴミ箱・雪かきと充実した設備が!
こんな秘境にありながら人の手がかかったような設備の待合室。不思議に思ったコラアゲンはその理由を探るべく、近所で聞き込み調査をすることに。
15分ほど歩いて訪れたのは、豊ヶ岡地域で古くから農業を営む、上葛国男さんのお宅。
突然お邪魔したコラアゲンにも親切に対応していただきました。
上葛さんによると、豊ヶ岡駅は地元でとても愛されており、駅の利用者が自ら進んで雪かきやゴミ捨てなどを行っているそうです。
(待合室の設備が充実しているのも、このためなんですね!)
その理由は豊ヶ岡駅誕生にあることも上葛さんは教えてくださいました。
1935年(昭和10年)に札沼線は開通しましたが、そのころ豊ヶ岡駅は近くの炭鉱の荷物を積み下ろすだけの駅。
そのため近くの住民は駅を利用できず、月形町の中心部まで1時間以上も歩いたといいます。
不便に思った豊ヶ岡の住民は、月形町に嘆願し、当時の国鉄に掛け合ってもらったそうです。
「駅建設に関わる費用を町と近隣住民で負担する」という条件で、ホーム、待合室が完備された豊ヶ岡駅が着工され、1960年(昭和35年)に現在の乗客が乗り降りできる豊ヶ岡駅が完成されたそうです。
「豊ヶ岡駅は自分の財産のようなもの」と上葛さん。
自分の家と同じ愛情が注がれている秘境駅がそこにはありました。