2025年2月2日(日)深夜25:15~26:15放送 生ききる ~俳優と妻の夜想曲~
余命わずかと告げられながら舞台に上がり続ける俳優。
現実を受け入れられない、同じく俳優の妻。
それぞれに重い選択が迫ったとき、夫婦は静かに話し合いを始めた。
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余命半年を告げられた俳優が、
がんと闘いながら新しい舞台を作り上げるまでの壮絶な姿を追ったドキュメンタリー。
斎藤歩さん60歳、札幌在住の俳優、演出家、脚本家です。
北海道大学の演劇研究会に入部して以来、映画、テレビドラマ、舞台などで活躍し、長く北海道の演劇界をけん引してきました。
2021年に尿管にがんが見つかり、2023年には「何もしなければ余命半年」との診断を受けます。
ステージ4の末期がんで、医師から「普通なら入院して安静にしていなければならない状態」と言われながらも、斎藤さんは舞台に立ち続けます。
2024年、抗がん剤の副作用に苦しみながら、
「演劇は消えてなくなる仕事。見た人の記憶にしか残らない。
一生懸命やった後に学校の黒板消しみたいにサーって消される。
白い粉になっちゃうのは時々悲しくなる」とつぶやきます。
そして新たな戯曲の制作に没頭していきます。
取材は演劇を通じて大学時代から交友のあるディレクターが担当しました。
親しい人ががんを患ったとき、どのような言葉をかけ、どのように向き合ったらよいのか悩みながら、
斎藤さんと、同じく俳優の妻にカメラを向けました。
そしてなぜ舞台に立ち、何を残そうとしているのか記録を続けました。
斎藤さんの病状が進むなか、妻に大きな舞台出演へのオファーが舞い込みます。
参加すると4か月あまりにわたって全国ツアーに参加しなければなりません。
夫婦はそれぞれ重い決断を迫られます。
【出演者・ナレーター】
▼出演:斎藤歩 西田薫
▼ナレーター 森さやか(HTBアナウンサー)
▼音楽:斎藤歩
【制作スタッフ】
撮影 安達真/滝本真実
編集 中川大輔
音響効果 百石仁
美術 久我直也
カラリスト 笹崎 寛幸
プロデューサー 後藤雄也
構成・取材・撮影 沼田博光